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ナノファイバーのプロセス

1)ナノファイバーの作製方法について

  主なナノファイバーの作製法として、セルフアッセンブリー法、フェイズ・セパレーション法、そしてエレクトロスピニング法などが挙げられます。

セルフアッセンブリー法
非常にテクニカルな手法です。
フェイズ・セパレーション法
扱いが非常に簡便で、3次元のナノファイバー構造を作製するのに適しています。しかし、ファイバー形状をコントロールしたい、または、長い繊維長が必要となる場合は、この方法はあまり適しておりません。
エレクトロスピニング法
多様な材料(主にポリマー)をナノファイバー形状へ紡糸できること、またファイバー形状のコントロールが比較的簡便であることが特長です。ただ、フェイズ・セパレーションのように3次元のナノファイバー構造を作成するには向いていません。

2)エレクトロスピニング法とは?

  これまでの研究から、工業用熱可塑性ポリマー、生分解性ポリマー、ポリマーブレンド、そして、無機化合物を混入した複合材のファイバーがエレクトロスピニング法によって紡糸されています(表1)。ここ数年では、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、チタン酸ジルコン酸鉛等のセラミックスナノファイバーの作製例が、盛んに報告されております。通常、エレクトロスピニング法では、溶媒に材料を溶解した溶液を紡糸材料として用います。

表1:これまでに作成が報告されているポリマーナノファイバーとポリマー溶液に使用された溶媒

表1:これまでに作成が報告されているポリマーナノファイバーとポリマー溶液に使用された溶媒
(シンガポール国立大学・Nanobioegineering Laboratory の提供による)


図1:エレクトロスピニング法の原理

図1:エレクトロスピニング法の原理
(作成者:(株)メック 稲井)

  エレクトロスピニングの原理は、図1に示すように、高圧電源、ポリマー溶液・貯蔵タンク、紡糸口、および、アースされたコレクターからなります。ポリマー溶液はタンクから紡糸口まで一定の速度で押し出されます。紡糸口では、10~30kVの電圧が印加されており、電気引力がポリマー溶液の表面張力を越える時、ポリマー溶液のジェットがコレクターに向けて噴射されます。この時、ジェット中の溶媒は徐々に揮発し、コレクターに到達する際には、ジェットサイズがナノレベルまで減少します。

図2:エレクトロスピニング法により作成されたポリ乳酸ナノファイバー膜

図2:エレクトロスピニング法により作成されたポリ乳酸ナノファイバー膜
(サンプル作製者:(株)メック 稲井)

  紡糸したファイバーは、図2に示すような膜を形成します。このときのファイバーの配向は、コレクターに依存します。ナノファイバー膜は、単位体積あたりの総表面積が従来のマイクロサイズのファイバー膜を、はるかに凌駕することが知られており、この結果、ナノファイバーに化学的または物理的修飾を行うことで新奇的な特性を得られ、様々な分野に応用が期待されています。

  エレクトロスピニング法では、様々なパラメーターがあり、それらのパラメーターの組み合わせによって、ファイバーの形態(形状、配向)が変化します。

ナノファイバー形状例

極細ナノファイバー 多孔ナノファイバー ビーズ状ファイバー

シングルナノファイバーの摘出例

シングルナノファイバー

ファイバー配向のコントロール例

一方向配向ナノファイバー 多層構造ナノファイバー(0/+45/-45°)

図3:エレクトロスピニング法により作成された様々な形状のファイバー
(サンプル作製者:(株)メック 稲井)

図3に示すように、同じポリマーを紡糸しても、パラメータの組み合わせをかえることで、平滑表面ファイバー、ビーズ状ファイバーや多孔表面ファイバーといった、異なる形状のファイバーを紡糸することが可能です。一般的に、エレクトロスピニングに関連するパラメーターは、溶液特性、紡糸条件、紡糸環境条件といった3つのグループに大別することが出来ます(図4)。

図4:ナノファイバーの形状に影響を及ぼすエレクトロスピニング法のパラメーター

図4:ナノファイバーの形状に影響を及ぼすエレクトロスピニング法のパラメーター

これらのパラメーターを、どう組み合わせるかと行った点がノウハウになってきます。
希望の形態のファイバーを紡糸するための、最適紡糸条件を見つけだすことが、エレクトロスピニング法において一番難しい点であり、非常に長い時間を必要とします。
これまでは、どのパラメーターがどのようにファイバーの形態に影響するのかといったことを解明するために、多くの時間が費やされてきましたが、現在ではその傾向はある程度明確になっています。
例えば、ポリマーファイバー径をコントロールするには、当然の事ながら紡糸溶液のポリマー濃度が最も重要なパラメーターとなります。また、ファイバーの配向性をコントロールするには、コレクターの設計が重要になってきます。一例として、ディスクコレクターにより作製した配向性サンプルを図5に示します。このように、ファイバー径、表面形状、配向性、等、制御したい対象によって、コントロールすべき重要なパラメーターがあります。

図5:回転ディスクコレクターによる紡糸法

図5:回転ディスクコレクターによる紡糸法
(サンプル作製者:(株)メック 稲井)

  弊社では、これまで培った経験、蓄積した情報をもとにテクニカルサポートが可能です。
テクニカルサポートによって、ご要望の形態のファイバーサンプル作製に費やす時間を短縮して頂くことが可能です。特に、弊社では配向性ファイバーサンプルの作製において多くの実績があります。

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